ハンドライフルのマコちゃん

試合で感じる疑問2……試合が始まってから



さぁ、いよいよ試合が始まりました。

試合開始前までは、不安なことがあっても、周りの人に教えてもらうことができました。

しかし、いざ試合が始まってしまったら、他の人には聞けません。

ということで、少しでも以下のお話がお役に立てばと思います。


試合にはたくさんの不安が存在しているように感じてしまうかも知れませんが、基本的には何があっても大丈夫です。

ただ一言大きな声で「射場長ーーっ!」と言えば、射場長が走ってきてくれますから。

射場長に聞けば、何でもやさしく(あるいは厳しく)教えてくれますよ。

ちなみに、射場長は地方大会や県大会などでは、皆さんと同じ協会の方が選手兼任でやられていることが多いと思います。私も自分の射郡でない時間帯に射場長をやることがあります。よく知っている面々ですから、声もかけ易いですね。これが東日本大会とか全国大会になると、選手としてではなく役員としてだけ参加している偉い射場長さんになります。



◎そういえば、試合時間って何分間?

まず、最初に15分間、弾数無制限の試射(ししゃ=試し撃ち)の時間があります。これを「プレパレーションタイム」といいます。

この後に、男子60発競技で紙標的使用の場合は1時間30分の本射(ほんしゃ=この60発の合計が試合結果となります)、電子標的の場合は1時間15分の本射となります。

女子40発競技で紙標的使用の場合は1時間の本射、電子標的の場合は50分の本射となります。

もし、全弾打ち終わる前に終了時間が来てしまったらどうしましょう?

……当然、そこまでの点数で勝負が決まります。(「棄権」扱いにはなりませんよ)



◎試射って、何発くらい撃つの?

まったくの自由です。

本射一発あたり1分半かけて撃った場合、1.5分×40発=1時間ですから、試射には15分使えることになりますよね。

このように時間配分で考えても良いでしょうし、試射的は4枚ありますから、1枚に2発ずつ、合計8発と決めても良いでしょう。

ただ、「今日は調子が良くないから」という理由で、満足いくまで試射を繰り返した場合は、気付いたら本射の時間が足りなくなっていた……なんてことになりかねませんよね。注意が必要ですね。

ルール改正により「試射時間は15分間だけ」と決まって、これを全員で一斉に始めることになってしまいました。

そのため、15分間で撃てるだけ、となります。もちろん15分目間一杯撃つ必要はなく、5発でも10発でも自分が満足できればそれでOKです。ただし、自分のペースで本射に移れるわけではなく、射場長の本射に入れ!という号令を使った待つことになります。

ちなみに、この試射に入るタイミングの号令は、以下のように英語で射場長からなされます。
「PREPARATION AND SIGHTING TIME、START!(プレパレーション アンド サイティング タイム、スタート!)」



◎やばい、一枚の標的に三発撃っちゃった!

ハンドライフルの場合、ほとんどの場合は一枚の標的に二発ずつ打ち込みます。これに、間違って三発目を撃ってしまった場合です。

私も実際にやってしまったことがあります。

スコープを購入する前の試合でしたし、(試合でスコープを使うことはできなくなりました())一発撃つごとに標的を戻して確認していませんでしたので、やってしまいました。

あせりましたね。この三発目は0点か、良くてもペナルティーか……と。

こういう大変なことをしてしまった場合は、まず、すぐその場で射場長を呼びましょう。(この、「すぐ」呼ぶ、が大事です)

結果、大丈夫でした。標的にその旨を記入してもらい、次の標的に二発でなく一発撃ち込みで解決です。

実は、ピストルルール国内規定8−6−1に「国内では全ての種目で監的スコープが使用できる」と書いてあるのですが、射場長および審判の方々がそれを知らないのか、あるいは国内規定には書いてあるけれど、それを取り消す指示がどこかで出ているのかわかりませんが、試合で使おうとすると「試合で監的スコープを使ってはいけません」と言われてしまいます。実際に二度ほど試合で言われましたので、使わない方が良いと思います。



◎撃ち終わった標的はどうするの?

シリーズ()が撃ち終わるごとに、その分の標的を輪ゴム一本でとめて、ポーンと後ろに放ります。

最初の頃は審判さんに悪い気がして、なかなか投げられませんでしたが、毎回射撃姿勢を崩して後ろの地面に置くのでは辛いですよね。

標的1枚に2発打ち込みの場合は、5枚(10発分)撃ち終わるごとに、輪ゴムでとめましょう。4シリーズの場合、輪ゴムは4本必要になります。支給された標的に付いてきた輪ゴムも4本でしたよね(60発競技なら6本ですね)。

そうそう、最初の試射用標的は、一つ目の「ポーン」の束の一番下に入れてくださいね。

上から順番に「本射1枚目・2枚目・3枚目・4枚目・5枚目・試射的」の順番になります。

また、試射が終わった時に試射的だけを先に回収することもあります。その場合は試射的だけを輪ゴムでとめて後ろにポーンです(輪ゴムも試射的用に一本多く支給されるはずです)。

どうでも良いことのようですが、初めての試合では悩む人もいらっしゃるかと思いまして(私が実際に悩みましたから)。

シリーズ=60発競技の場合、1〜10発目/11〜20発目/21〜30発目/31〜40発目/41〜50発目/51〜60発目、の6シリーズに分かれます。



◎あれ?2発撃ったのに、穴が一つしかない

すぐに「同弾申請(どうだんしんせい)」をしましょう。まずは、「射場長ーっ!」です。

「同弾だと思われます」 「同じところに着弾したようですが」 いろいろな言い方があるかと思いますが、要は「1枚の標的に2発撃ったのに、穴が1つです」ということをアピールしましょう。

これを怠ると、2発のうち1発は標的に当たりもしなかったことになってしまいますよ。すなわち0点です。


◎やばい、残り時間はあと何分かな?

まず、覚えておくと便利なことは、射場長から、残り時間のコールが二回あるということです。

ただ、たまにこの号令を忘れる射場長もいらっしゃいますから、ご注意を。

最初に「残り時間10分!」、次に「残り時間5分!」。→この号令も英語になってしまいました。

英語になった号令は、残り10分の時が「 10 minutes! (テン ミニッツ!)」、残り5分の時が「5 minutes!(ファイブ ミニッツ!)」です。

普段から腕時計をしている方でも、もし時計が止まってしまっていたら……。射台の上に置いた腕時計が、気がついたら止まっている!(これは実話です)

こんな時も「射場長ーっ」です。「残り時間を教えてください」ですね。

ただ、時計が止まってしまった上記の試合でこれをやったのですが、その協会の射場に、試合後「そんなものは射場長に聞くもんじゃない」と言われてしまいました。

ルール上は問題ないと思うのですが……。皆さんも気をつけましょう。ソーラーパワーの腕時計にしようかなー。 (→ 2011年2月、ソーラーパワーの腕時計に替えました)
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