ハンドライフルのマコちゃん

実際の試合の流れ



今度は、射場に着いてすぐから実際に撃ち始めるまでのご紹介です。


◎会場に着いたら、まず何をするの?

まずは「受付」をしましょうね。

たいていは射場入口に受付が設けられていますから、そこでまず名乗りましょう。

「おはよーございますっ。浮谷ですっ」、みたいに元気よくね。

中央区支部主催、さいたま市支部主催みたいな大会でしたらそれだけでも良いのですが、もし東京都大会、埼玉県大会みたいに、直属の所属支部よりも上の団体主催の試合だったら、「中央区の浮谷です」「浦和支部の浮谷です」みたいに言いましょうね。

ちなみに、ハンドライフルからエアピストルに転向すると、その上の全国大会があります。

その場合には、貼り出されている射座割(しゃざわり)の表を予め確認してから受付に行きます。

「第3射群(しゃぐん)、16射座の浮谷です!」となります。所属支部とかではなくて、射郡・射座を申請するわけです。

なぜ名前だけではなく所属まで名乗るかといいますと、受付では参加者の名前が一覧表になっていまして、受付を通した人を一覧表でチェックしなくてはなりません。数十人いる中から一人をさがすのですから、名前だけじゃなくて複数の情報があった方が早いですよね?


また、大きな大会だとハンドライフルだけの試合ではなく、ピストルやライフルの人と一緒の大会だったりしますから、その際にはもう一言。「ハンドライフルです」ってはじめに言いましょうね。

エアピストルの全国大会の場合には「全国ピストル射撃大会」と題するようにライフルとの混在競技ではありませんから、わざわざ「エアピストルです」と言う必要はありませんよ。

一覧表に無事自分の名前があったら、電子標的使用の大会でない限りは、受付で輪ゴム付きの標的をもらえます。



◎受付が済んだら、次にどうするの?

大抵は受付のそばに貼り出されている「射座割り」を見ましょうね。

自分の射郡は何番目なのか、まただいたいの試合開始時間もわかります。

開会式が無くて、しかも自分が第一射郡でない場合は、そのまま自分の射郡が開始される前まで、どこかで時間をつぶすことになります。



◎もらった標的について

受付でもらった標的を見てみましょう。輪ゴムでとめてありますよね。この輪ゴムは一本も捨てちゃだめですよ。

はじめの四枚は右上部分に黒あるいは赤ペンで斜線が引かれています。または赤文字で「試射的」と書いてある場合もあります。

残りが本射用です。一枚の標的に二発ずつ打ち込みますから、40発競技なら20枚。60発競技なら30枚の本射用標的があります。 まず、枚数を確認しましょう。

ちなみに、エアピストルの試合では、大会の規模によって一枚の標的に撃つ弾数が決まっています。大きい試合から順にG1、G2、G3+(ジースリープラス)は一発撃ち込み、G3、G4は多くの場合、二発撃ち込みです (ピストルルール 国内規定8−11「国内実施種目とその競技時間」で、「G3、G4は二発撃ち込みとする」とはっきり規定されました)。



◎受付が済んだら、試合開始までにすることってある?

あります、あります。絶対にやっておかなければならないこと。それは、標的左下にある四つの項目の記入です。

ただし、「射群、射座番号、射撃順序」の三つだけで良いですよ。(四つ目の「射撃姿勢」についてはハンドライフルでは不要なんです)

壁に貼り出された射座割りを見て、自分が第3射群の第16射座だったら、射群は「3」、射座番号は「16」です。受付でもらった標的のすべてに、この二つの数字を記入しましょうね。

射撃順序の欄は、すべて空欄になっている場合と、本射用標的のみ番号がすでに入っている場合があります。すべて空欄なら、本射用標的に、「1」「2」「3」……と順番に番号を振っていきましょう。すでに番号が入っている場合はこの手間がなくなりますね。

(下の写真は、はんこが押してある場合の見本ですよ。11枚目の標的です)


次に試射的の四枚ですが、これはどういう通し番号を書けば良いのでしょうか? 「SS1」「SS2」「SS3」「SS4」と書きます。これは別に空欄でもかまいません。

  ←この「11」の部分に「SS1」〜「SS4」と書きます)

ちなみに、上の写真は、「第3射群で、射座が16番」の時の本射11枚目の標的ですね。


さぁ、これでとりあえず試合前の準備は終了です。利き腕で重いガンケースを持ってきたのであれば手を休め、念の為にトイレも済ませておきましょう。

自分の射群は何時開始ですか?射場を離れる時には、その時間に合わせて余裕をもって帰ってきましょう。前の射群が早めに終わった場合、小さな大会では次の射群の開始時間を早めることもあるからです。



◎前の射群が終わり、いよいよ自分の射群がスタートです

前の射座の人がいなくなり、自分の射座が空いたからといって、すぐに射座に入ってはいけませんよ。

全ての射座の人たちが撃ち終わって、正式に第◯射群の試合が終了してからとなります。まずは射場長から案内があるはずです。

「第◯射群の方達は射座に入ってください」みたい感じですね。

ルール改正により、このアナウンスは、英語になりました。

射場長の「Athletes to the line(アスリート・トゥ・ザ・ライン)」 という号令です。

また、この「Athlete to the Line !」と言われる時間は、スケジュール表の試合開始時間ではありません。
スケジュール表の試合開始時間は、「本射」が始まる時間です。
本射の前に試射がありますし、その前の射座での準備もあります。ですから、スケジュール表の試合開始時間に射座に来たとしても、遅すぎるわけです。
注意しましょうね。


自分の射座が空いたからといって、すぐに射座に入ってはいけませんよ。

全ての射座の人たちが撃ち終わって、正式に第◯射群の試合が終了してからとなります。


上記の「Athlete to the Line !」という号令を聞いたら、まずは所持許可証と射手手帳をセットにして、自分の射座の後ろのほうに置きましょう。係の方が順番に各射座を回ってくれて、所持許可証の確認と射手手帳への参加印を押してくれますから。

試合によっては、回ってくるかわりに、受付などで全員の射手手帳を集めることもあります。この場合は、積み重ねられた射手手帳にまとめて係の方がハンコを押してくれますから、自分の試合が終わったら、忘れずに取りに行きましょう。

もし集めているところへ提出するのを忘れた場合は、必ず役員の方にお願いしてハンコはもらってくださいね。

「◯年◯月◯日に/なんていう試合に参加したか」という証明になるハンコを押してくれるのですが、これが大事なんですよ。

例えば所持許可更新の時や春の一斉銃砲検査の時に、「私はこの銃でちゃんと試合に参加していますよ」という証明になります。すなわち「眠り銃じゃないですよ」という証明になるわけです。おまわりさんとしては、使っていない銃なら返納してもらいたいようですからね。

また、もしハンドハンドライフルからエアピストルの取得を考えている場合には「一定水準以上の大きな試合に、年に2回以上試合に参加した実績があること」の証明にもなります。

それに加えて、エアピストルの申請時には、所持してからの年数によって「最低何点撃っていなければ次の許可は出せません」という決まりがありますので、日付や大会名のハンコを押してもらった後に、自分が撃った点数も書いておくと便利です。次回の所持許可申請時に参加実績のページをコピーして日ラ(にちら=日本ライフル射撃協会)に提出することになりますので。


さぁ、次に持ってきたものを射座に並べましょう。

まず一番大事なのは、ハンドハンドライフルの置き場所ですね。

標的に向かって構えたところを想像し、そのまま射台(射座に置いてあるテーブルです)にまっすぐおろした場所に置きましょう。そうすれば、銃口(弾が出る部分ですね)が標的に向かっている状態になります。

右利きの人でしたら、弾はその左側手前が良いのではないでしょうか。そうすれば、右手をグリップから離さないまま左手で弾を銃に入れることができます。右側に置くと、一度グリップから右手を離さなければなりませんし、遠くに置くと毎回の弾入れが大変です。

受付でもらった標的の置き場所も作りましょう。あまり射台の奥のほうにあると、万が一射台から落ちてしまったら大変です。射撃線(ここから先には入っちゃいけませんよ、ということを示す、床に書かれた線)の向こう側に落ちてしまったら、一度試合を中断し、全員の射撃を止めてもらわなければ取りにいくことはできません。

標的に付いてきた輪ゴムも、無くならないように、しっかり管理しましょう。

風邪の強い日には標的が飛んでいってしまう可能性もあります。その場合には、平積みした標的の上に弾の丸缶などを置いておくと良いですね。


標的入れがあれば便利ですが、必須ではありません。一枚ずつ取りやすいように配置しましょう。


時計やタイマーを持ってきた方は、これも見やすい場所に置きましょう。

タイマーは、男子60発競技で電子標的使用なら1時間15分、紙標的使用なら1時間30分にセット、女子40発競技で電子標的使用なら50分、紙標的使用なら1時間にセットして、あとは本射スタートの号令と同時にスタートボタンを押すだけの状態にしておきましょうね。

各アイテムの配置は、もちろん個人の好みによりますが、それぞれが他のアイテムの邪魔をしないようにしましょう。何かあるたびにそれぞれの配置を動かさなくてもすむような配置が良いと思います。初めにセットしたものは、試合が終わるまでそのままの場所にある状況が良いはずです。

何度か試合に出ているうちに、自分の好みの配置ができてくるはずですよ。



◎プレパレーション(というものがあるんですよ)が始まります

全員が射座に入ってしばらくすると、、射場長による点呼が行われます。名前を呼ばれたら射場長と目を合わせるだけでも大丈夫ですが、元気よくお返事をしましょうね。

それから少しすると、射場長の大きな声が聞こえてきます。

「Preparation And Sighting Time、Start !」(プレパレーション・アンド・サイティングタイム・スタート)

いきなり英語なんですね。

特に私のように英語アレルギーの方は、ここであわてないようにしましょうね。

「今から準備と試射の時間が始まるよ!」という意味です。この号令で準備時間と試射時間が始まります。時間は15分間です。

標的交換機にセットした1枚目の試射的に向かって据銃し、空(から)撃ちして集中力を高めたり、実際に弾を撃ちましょう。

銃に空撃ちモードへの切り替えスイッチがある人は、弾を出す前に切り替えておきましょうね。銃の種類がモリーニなどの場合には、切り替えスイッチの操作は必要ありません(第一、スイッチがありません)。


試射中は、数発撃ったあとで標的をたぐりよせ、集弾具合を見ます。それによってはサイトの調整も必要になるかもしれません。サイトの調整は1発だけで判断しないようにしましょうね。ある程度撃って、そのまとまりを見てからにしましょう。

もちろん、練習と同じように、最初は白的(標的を裏返した状態)に打ち込むのもアリです。

ある程度試射をして、もう試射はおしまいにしようと思ったら、1枚目の本射的をセットします。その時点で全ての試射的を使い切っている必要は、もちろんありません。一枚だけしか試射的を使わなかった、でもOKです。また、試射的は1枚に何発撃っても大丈夫です。


プレパレーションは15分間ですが、これが終了する30秒前に、こんなアナウンスがあります。

「30 Seconds」(サーティー・セコンズ)

「あと30秒で試射が終了だよ」ですね。


そして、今度はこんな号令があります。

「End of Preparation and Sighting、Stop ! 」(エンド・オブ・プレパレーション・アンド・サイティング、ストップ!)

「試射は終わりだよ」ですね。


この号令で、全員一斉に銃を射台に置きます。この時の銃口は必ず標的方向に向いていなければなりませんよ。

さぁ、いよいよ本番です。



紙標的使用の場合は、ここで試射的を回収されます。試射的4枚(もっと少ないこともあります)を輪ゴムで留めて、係の方に渡します。実際には、手渡しするのではなく、自分の射座の後ろのほうに放り投げます。順番に役員さんが回収してくれます。


電子標的の場合は、このタイミングで手元の標的交換機を「本射」に切り替えます。射場長から「選手の皆さんは自分で標的交換機を本射モードに切り替えてください」というアナウンスがある場合もあります。




◎試合開始の宣言があります

また、射場長のアナウンスがあります。

ここからは日本語に戻ります。

「これより、◯◯年度、◯◯射撃大会、ハンドライフル競技の第◯射群を開始します。1圏的(けんてき)につき2発(あるいは1発)撃ち込み()。競技時間は〇時間〇〇分。」みたいな感じです。


1圏的(けんてき=標的のことです)につき2発撃ち込み

……本射は、一枚の標的に2発ずつ撃ってね。1発だけで標的を交換しちゃいけないよ、ということです。ですが、一枚の標的に何発撃つのかは、試合前に受付で標的をもらった時に既に分かっています。40発競技の場合、本射用標的が20枚なら1枚に2発ずつ、40枚なら1発ずつだとわかるわけです。60発競技だと、本射用標的が30枚なら1枚に2発ずつ、60枚なら1発ずつだということですね。


また、この日本語のアナウンスは「Preparation And Sighting Time、Start !」(プレパレーション・アンド・サイティングタイム・スタート)の号令の前に行われることもあります。


この後、射場長の

「Match Firing、Start ! 」(マッチ・ファイヤリング、スタート!)

という号令で試合開始です。タイマーを持っていった方は、ここでスタートボタンを押しましょう。




◎1シリーズ(=10発単位)を撃ち終わったら

(1圏的2発撃ち込みの場合は)1枚目の標的に最初の2発を撃ち終わったら、標的交換機を操作して標的を回収します。撃ち終わった標的は、未使用の標的とは別の場所に「伏せた状態で」置くと便利ですよ。順番に伏せて置いていけば、全部まとめてひっくり返した時に1枚目から順番になっていますものね。

こうして1枚に2発撃ったら交換、撃ったら交換を繰り返します。全部で10発撃った時点で標的は5枚となり、これで第1シリーズの終了です。

1シリーズ5枚ごとに標的を順番に輪ゴムで留めて、後ろに置きましょう。


余談ですが、これは私が射撃を始めた頃のお話です。その頃は一度握ったグリップを離したくありませんでした。せっかく調子良い射撃ができていたのに、一度グリップを離して握り直してしまえば、調子が崩れるような気がしていたのです。

そのため、この「標的をまとめて、輪ゴムをかけて、後ろのほうに投げる」という一連の動作を左手だけでやっていました。

でも、皆さんはこんな事はしなくても大丈夫ですよ。練習しているうちに、何度握っても同じ状態でグリップを握ることができるようになりますから。



◎試合終了時間が近づいてきました

試合の残り時間についてですが、自分で時計で計っているとは思いますが、射場長からもアナウンスがあります。ただし、残り10分になってからです。

「10 minutes !(テン・ミニュッツ!)」

またここから英語に戻るんですよ。

「残り時間、あと10分だよ!」ですね。


続いて、残り5分のところでも同じようにアナウンスが入り、最後、

「ストップ!」

の号令で試合終了です。


ここで、ちょっとイレギュラーなお話です。

残念なことに、このアナウンスは射場長が間違うことがあります。実際にはあと20分残っているのに「10 minutes!」の号令があったりするのです。弾の残数によっては「やばい、あと10分じゃ撃ち終えることができない!」とあせってしまい、崩れていくことになります。

自分の測定している時間と違う場合には、まずは落ち着きましょう。アナウンス直後に回りがざわつきだしたら、きっとみんなもびっくりしています。そのうちにベテラン射手が射場長に確認するでしょうし、だれも騒がなくても自分の測定が正しいことだってあります。落ち着いて射場長に確認しましょう。「残り時間はあと◯分あるのではないでしょうか?」って。

また、逆にこの「10 minutes!」の号令を射場長が忘れることもあります。残り10分のアナウンスが無いのに、いきなり試合終了ということになるわけです。これはこれで困りますね。これも私は実際に経験しました。もちろん救済措置はありません。

そうして見ると、やはり時間の管理は自分で行い、射場長の号令はオマケだと思っていた方が良いのかもしれません。競技進行の上で、射場長は絶対の存在です。でも、人間ですし、ましてや忙しく一日中走りまわっているのですから。

私も所属支部で何度か射場長をしましたが、何度やっても緊張しまくりで、慣れるということがありませんでした。


さて、私はこの「残り時間、あと10分だよ!」のアナウンスがあっても、まだ撃ち終わっていないことが多いです。もうこの時点では、ほとんどの方が終了しているにもかかわらずです。最後の一人になることもしょっちゅうです。

でも、大丈夫ですよ。早ければ良いというわけではありません。最後の1発まで落ち着いて自分の射撃をしましょう。



◎さて、自分の射撃が終わりました

その試合最後の一発が撃ち終わったら、まず「打ち終わりました!」という宣言をします。射場長や係員の方に、「第◯射座、終了です」とか「第◯的、終了です」と声をかけて、最終シリーズの標的を渡しましょう。

自分と一緒に撃った人達はすべて同じ射群ですから「第△射群の第◯的、終了です」と言う必要はありませんよ。射座番号だけでOKです。

また、電子標的だった場合は、最後の標的束を渡すかわりにプリントアウトされた記録紙を射場長から渡されますから、そこにサインします。

名前だけじゃないですよ。
例えば第2射群の16射座だった場合は、記録紙の一番下の余白に「2−16 浮谷 東次郎」とサインします。
自前のボールペンが無くても、たいていは射場長が貸してくれるはずです。



◎その後はどうするの?(正式なもの)

ここから先は試合の規模や開催地によって少しずつ異なります。

まず、本来はこうあるべきだという形(特に大きな大会ではこの形でやる事が多いです)からお話しますね。


1.「安全確認」を行います。

……装填(そうてん)ラッチ(=弾を入れる部分のフタみたいなものです)を上げて、銃の中に弾が入っていないことを射場長に確認してもらいます。

2.一度、射座を離れます。

……銃はそのまま射台に置いておきます。他の人はまだ撃っています。静かに離れましょう。射座の外で、他の人が全員撃ち終わるのを待つことになります。

3.全員の射撃が終わるまで待ちます。

……「全的(ぜんてき=全部の射座ですね)終了!」のアナウンスがあるまで、静かに待ちましょう。

4.再び射座に戻り、エアーを出します。

……全的終了したら、そこで一度自分の射座に戻ります。

先ほど、安全確認のために一度装填ラッチを上げましたよね?すなわちコッキングをしたということは(銃種にもよりますが)、エアーが銃に充填されてしまっているということです。このまま銃をしまってしまったら、発射可能な状態で銃を運搬することになってしまいます。

ですから一度エアーを出さなければなりません()。弾は入っていませんが、大きな音が出ます。そこで、みんなが撃ち終わってから全員で一斉にエアーを出すわけです。射場長の号令に合わせて行いましょう。

エアを出す=装填ラッチを上げて(弾を入れずに)ラッチを閉じ、トリガを引くことです。大きな音が出て、弾のかわりに空気が発射されます……念のためご説明をば)

5.お片づけをしまょう

……銃本体はもちろん、弾入れや工具など射台の上のものを全部カバンにしまいましょう。

所持許可証とハンコを押してもらった射手手帳も忘れずにしまいましょうね。

6.最後に鉛の回収をします

……これは射場によって必要な場合と必要ではない場合があります。

弾は鉛で作られています。これを地面に落ちたままにしておくと土壌に良くないとのことで、射群終了ごとに、落ちた弾をホウキや手で拾い集めます。

これでひと通り終了です。(閉会式が無いと分かっている場合で)その後の予定のある人は、この時点で帰っても大丈夫です。役員室で集められていた場合は、射手手帳もお忘れなく。

時間に余裕がある方は、せっかくですから成績が貼り出されるのを待ちましょう。大きな大会は日本ライフル射撃協会の機関紙「ライフルスポーツ」に掲載されますが、地方の大会は載りませんしね。順位と共に、シリーズごとの点数と合計点数が発表されます。

成績発表後には表彰式や閉会式もあります(無い場合もありますが)。

もしも優秀な成績だった場合は表彰状、大会によっては商品だってもらえるかもしれません。



◎その後はどうするの?(省略した形)

試合の規模や地方によりアレンジされた形式のお話です。


まず、1.「安全確認」ですが、装填ラッチを上げて、銃の中に弾が入っていないことを射場長に確認してもらうまでは同じですが、そこで一旦射座を離れることなく(他の人がまだ撃っているにも関わらず)そのままそこでエアー出しを行います。

ただし、その場で射場長のエア出しの指示があってからです。もし指示されない場合は、「エアを出しても良いですか?」って聞きましょうね。

これ、大事ですよ。許可の無いエア出しは、最悪減点になってしまいます!


また、エアピストル競技では必ずこの安全確認がありますが、ハンドライフルの場合は省略されることもあります。

自分の回りの人が先に撃ち終わった場合は、その様子を見ていればわかりますが、もし自分が最初に撃ち終わって「この試合は安全確認するのかな?しないのかな?」と、わからない場合は、「終了しました」の宣言の時に、「安全確認は行いますか?」って聞いてみましょう。


次に、2.「一度、射座を離れます」ですが、これは、全的終了まで待たずに個別にエアー出しをするのであれば、必要なくなります。他の人が撃ち終わるのを待たずに、自分の安全確認が個別に終わった時点で射座を出ることができます。


先に撃ち終わった自分だけが先に射座を出ても良い場合は、「5.「お片づけをしまょう」」については、静かに静かに行なう必要が出てきますね。だって、他の選手はまだ撃っているわけですから。その人達の邪魔にならないようにしましょう。


6.「最後に鉛の回収をします」は同じですね。



ややこしいので、地方によりアレンジされた手順をまとめてみましょう。

1.「安全確認」を行います。

……安全確認そのものが無い場合もあります。ある場合は、装填ラッチを上げて、銃の中に弾が入っていないことを射場長に確認してもらいます。確認後、ラッチを閉じて射場長の「エアを出して下さい」を聞いてからエアを出します。言われなかった場合は「エアを出しても良いですか?」です。

2.お片づけをしまょう

……射台の上のものをカバンにしまいます。自分が最後の一人ではない限り、他の選手はまだ撃っています。邪魔にならないように、静かにやりましょうね。

銃をカバンにしまう時は、銃口(じゅうこう=弾の出る部分です)の向きに注意しましょう。常に銃口が標的の方を向いているようにしなければなりません。カバンにしまう時って、ついつい銃口の向きが他を向いてしまいがちなんですよね。注意しましょう。

3.鉛の回収をします

……前述したように、射場によっては、これは不要です。


以上です。

試合の流れも、こうして文章にしてみると大変なようですが、大丈夫!すぐに慣れますよ。
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